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3. ハードコンタクトレンズのケア

(2)強力タンパク除去

毎日のレンズケアでは落ちない汚れに対して行うスペシャルケアで、1週間または1ヶ月に1度、定期的に、あるいは、汚れが強くて落ちないときに行います。強力タンパク除去の方法には酵素で汚れを分解するタイプと、塩素系洗浄剤で汚れを落とすタイプがあります。

レンズの内側 こすり洗い

目の分泌物の主成分であるタンパク質の汚れは、酸化したり、固着したりする性質があり、毎日ケアをしていても徐々にコンタクトレンズに蓄積します。レンズにタンパク質が固着すると、目がゴロゴロしたり異物感が生じるのみでなく、角膜にキズをつけたり、アレルギーを引き起こすこともあります。タンパク質の汚れは蓄積すると落ちにくくなってしまうので定期的に強力タンパク除去を行ってください。

酵素洗浄剤の場合

専用ケース、あるいは、レンズケースに保存液(洗浄保存液)、あるいは、精製水を満たし、洗浄、すすぎをしたコンタクトレンズを入れて、タンパク分解酵素を主成分とした錠剤あるいは顆粒を溶かし、数時間つけておくことでレンズ汚れを分解除去します。

  • タンパク除去効果を得るためにはコンタクトレンズを2時間以上浸しておいてください。
  • 酵素洗浄剤は一般的にガス透過性ハードコンタクトレンズとソフトコンタクトレンズ兼用で、顆粒と錠剤のタイプがあります。
  • コンタクトレンズを装着する際には、ハードコンタクトレンズの場合は水道水、あるいは、専用すすぎ液で、ソフトコンタクトレンズの場合は保存液、あるいは、マルチパーパスソリューション(多目的用剤)でよくすすいでください。

塩素系洗浄剤の場合

専用ケース、あるいは、レンズケースに洗浄、すすぎをしたコンタクトレンズを入れ、次亜塩素酸ナトリウム溶液につけておくことでレンズ汚れを除去します。

  • 塩素系タイプは汚れを強力に落としますが、あまり頻繁に行うとコンタクトレンズの劣化を早めるため、使用は汚れが強くて落ちないとき、または月に1回程度にとどめます。
  • 洗浄剤は、ガス透過性ハードコンタクトレンズ専用、ソフトコンタクトレンズ専用があります。
  • コンタクトレンズを装着する際には、ハードコンタクトレンズの場合は水道水あるいは、専用すすぎ液で、ソフトコンタクトレンズの場合は保存液、あるいは、マルチパーパスソリューション(多目的用剤)でよくすすいでください。
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