理事長挨拶

理事長 高 静花(大阪大学)

 このたび2026年1月より、日本コンタクトレンズ学会の理事長を拝命いたしました。本学会は、諸先輩方が長年にわたり築き上げてこられた確かな伝統と実績に支えられ、日本におけるコンタクトレンズ診療・研究・教育の発展に大きく貢献してまいりました。その歩みを大切に受け継ぎながら、次の時代に向けて、新たな視点や流れを柔軟に取り入れ、学会のさらなる発展に努めてまいりたいと考えております。
 コンタクトレンズは、単なる視力矯正のための道具にとどまりません。近年では、新しい素材や光学設計、デザインを取り入れたレンズが次々と開発され、その用途も大きく広がっています。角膜不正乱視への対応、近視進行抑制、治療目的での使用、さらにはバイオセンシングなど、コンタクトレンズは多様な役割を担う高度な医療デバイスへと進化しています。こうした進歩を学術的に深め、確かなエビデンスとして臨床に還元していくことは、本学会の重要な使命です。
その基盤となるのが、研究の裾野を広げる取り組みと、次世代を担う若手研究者・臨床家の育成です。若い世代が安心して挑戦し、自由に議論できる環境を整えることは、学会の未来を育てることにほかなりません。本学会が、多様な立場の会員にとって学びと交流の場であり続けることを目指してまいります。
 また本学会は、学術活動にとどまらず、国民の皆様が安全で適切にコンタクトレンズを装用できるよう、その普及に努める社会的責任も担っています。正しい知識に基づいた装用と管理は、視機能の質を高めるだけでなく、眼の健康を長期的に守ることにつながります。医療者、関連職種、産業界と連携しながら、信頼される情報を発信し、安心してコンタクトレンズを使用できる環境づくりにも貢献してまいります。
 さらに、日本国内にとどまらず、常に世界に目を向けた国際的な視点を大切にしていきたいと考えています。国や職種の違いを越えた交流を通じて知見を共有し、ともに学び合うことで、日本のコンタクトレンズ分野をより高い次元へと発展させていきたいと思います。

 本学会が、コンタクトレンズの奥深さと面白さを再発見できる、開かれた学びの場であり続けるよう、会員の皆様とともに歩んでまいります。今後ともご支援とご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。